前回に引き続き、売り上げを上げるもう一つの定石をお教えしましょう。
それは、リピーターを育てることです。
最近の流行は、新規顧客を獲得することみたいですが、私の経験から言わせてもらえば、やはり商売の原則は「リピーター」です。
特に起業家の場合は、リピーターを育てることが大切です。
お客さんからお金をもらったとして、再度お金をもらえないような商売というのは、存在意義すらありません。
逆の立場で考えてみれば分かるはずです。
あなたが二度と行かない店というのは、「あぁ、行って損した」と思うような店のはずです。
反対に、「あの店なら何回お金を払ったってイイ」と思わせる店であるなら、同じお客さんから100回でも1,000回でもお金が取れるはずです。
1,000回来てくれるお客さんが1人いれば、1,000人の来店に匹敵するのです。
お客さんを獲得することばかりに目がいくと、どうしても来店後のサポートがおざなりになります。
だから、リピーターが育たず、結果として、努力の割りには売り上げが伸びないということになるのです。
私の場合もそうでした。
一時期、お客さんの数を増やし、その分料金を安くして、サポートを浅くしたことがあったのですが、ものの見事に売り上げは落ちました。
やはり、料金は高くとも、痒いところに手が届くサポートを必要としているお客さんの方が、リピート率も高く、お金を落としてくれるのです。
そして私の場合は、そうして指導してきたお客さんが、頼みもしないのに別のお客さんを連れてきてくれました。
事実、私はこれまで、自分から営業したことも、広告宣伝したことも、一度もありません。
それでも、ここ数年、毎日のようにお客さんが訪れてくれています。
多いときには、1回で5社くらいの相談に乗ることもあります。
私が起業家に、リピーターを大切にせよと言うのには理由があります。
それは、再度訪れてくれるだけのサービスを提供してほしいからです。
商売はすべて、お客さんあってのものです。
お客さんが満足して、「また来たい」と思わないモノを提供したところで、何の意味もありません。
だからこそ、企業努力をするのです。
「お客さんを満足させるにはどうしたら良いか」を考えることこそが、経営者の知恵の出しどころだと思います。
本日の道場訓
顧客獲得よりも、リピーターを育成せよ
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