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社内のグチや不満を相談されたらどうする?

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「社員のモチベーションを高め、心を動かすためにはどうすれば良いか」

経営者であるなら、必ず一度は悩む命題です。

私はこれまで数多くの企業を再生してきましたが、その作業の中で最も難しいのが、従業員のモチベーションアップです。

倒産寸前の赤字会社ですから、どうしても社員はダラダラと仕事をこなしているという状態です。
そうした社員に対し、「会社の将来はキミたちにかかっている。一緒に頑張ろう!」と熱弁してみたところで、のれんに腕押しです。

「情熱や誠意が通じれば、人は動いてくれる」というのはお題目であって、実際の現場では、それだけですべてが解決するほど甘くはありません。
情熱や誠意などというものは、コミュニケーションの大前提であって、ビジネスの現場で人を動かすためには、プラスアルファの要素が必要になります。

今日の相談者は、起業7年目の社長さんでした。
従業員50名、年商18億円ですから、業歴7年にしてはなかなか頑張っている会社です。

会社の規模も大きくなり、成熟期に入ったせいか、社員の不満をよく耳にするようになったとのこと。
昨日も、社員の一人から、「どうしても上司の○○さんと気が合いません。別のチームに変えてもらいたいのですが...」と相談を受け、こう答えたそうです。

「仕事というものは、人の好き嫌いでやるもんじゃない。まずは、自分の責任をキチンと果たしてから相談に来い!」

いや~、ごもっともな解答です。
ある意味、非の打ちどころのない正論だといえます。
思わず、拍手しちゃいそうになりましたw

でもね、これじゃダメなんです。
正論は、時として相手を傷つけてしまいます。
おそらく、この社員はこう思ったんじゃないですかね。

「そんなことくらい、言われなくても分かっている。この人に何を言っても、オレの気持ちなど理解してくれないんだろうな」

相手の言うことが正論ゆえに反論できない、だから従うしかないが、気持ちは通じていない。
人はこんな状況に陥ると、心を閉ざしていまい、二度と相手に相談しようなどとは考えないものです。

これは頭が良く、自分に自信のある経営者ほど陥りやすいワナです。

自分の意見が正しいからといって、正論を振りかざして相手を追い詰めてしまうことは、コミュニケーションの方法としては最低ランクに位置します。

相手の気持ちを理解しようとする姿勢なくして、人の心を動かすことはできません。
それがどんなに有益なアドバイスであろうが、具体的な解決策であろうが、相手の心の扉が閉まっている限りは、絶対に届かないのです。

まずは相手の話をよく聞き、自分がすべてを受けとめる準備が出来ていることを示して下さい。
そして、相手の心が開いたなら、そこで初めてアドバイスを送って下さい。

信頼関係なくして、人の心を動かすことは出来ません。


本日の道場訓
相手の話を十分聞いてから、自分の話をする

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